中国武漢から流行している新型コロナウイルス(2019-nCoV)による新型肺炎について
新型コロナウイルスに関する簡単な解説とまとめ記事
※ 本記事は更新していきます。最終更新 2020.2.5
昨年(2019年)12月31日に武漢市が発表した原因不明の肺炎の起因ウイルスは、新しいコロナウイルスであることが中国当局によって確認され(2020年1月9日)、世界保健機構(WHO) は新型コロナウイルスに 2019-nCoV という名前を付けました(1月10日)。
日本では1月28日には新型コロナウイルスは、感染症法に基づく「指定感染症」・検疫法の「検疫感染症」に指定する政令が閣議決定されています。
(指定感染症はここに詳しい ▶ 指定感染症とは|感染症法の解説)
これまでに中国本土で 2万人以上の患者が確認され、香港と中国国外(日本、タイ、韓国、台湾、アメリカ、シンガポール、ベトナム、ネパール、フランス、マカオ、オーストラリアなど)でも患者が確認されています。
一方、対策や検討も進んでおり、武漢をはじめ中国の都市では移動を禁止するなどの措置をとっているところも多いほか、各国でも検査体制は整いつつあります。また、研究の面では、The Lancet 誌、NEJM誌 などはじめ、複数の雑誌に既に症例の報告やウイルス学的な検討が報告されています(特に中国の研究グループの速度はすさまじいです)。
ワクチンは現時点でなく、基本的には手洗いなどの一般的な感染対策(飛沫感染対策+接触感染対策)が予防策として重要です。特効薬も現時点でなく(一部HIVへの薬が効いたとの報道もありますがまだはっきりと効果が実証されてはいません)、治療はこれまでに知られているコロナウイルス関連の肺炎に準じた治療などが行われます。