見に行きたいなぁ???!

綺麗に飾られたツリーたちに傅かれるように、
荘重さと繊細さに満ちた輝きを誇るシャンデリア。
時価4億円相当というそれは、
恵比寿のクリスマスの女王は私と誇らしげに輝いている。

このシャンデリアを製作したバカラ社の物語は
18世紀にさかのぼる。当時、度重なる戦争での
経済的ダメージで失業者が増加し、不況に喘いでいたフランス。
国を立て直すための資金に欠けるのは、
この国に高級ガラスの製造工場がなく、
ボヘミア地方からの大量輸入に頼っているせいで
国外に流失しているからだろう。
だから、国内にガラス工場が出来ればきっと…。

一日も早い経済復興への願いをこめた請願状を、
フランス東部ロレーヌ地方の領主、モンモレンシー・ラバル司教が送り、
それに心打たれた国王ルイ15世がロレーヌ地方南部の村
「バカラ」に工場を設立したのが始まりだ。パリから東へ400キロの
この村は、深い森林と清らかな川を擁してガラス作りに必要な条件を
満たした村だった。

「王者たちのクリスタル」と言われるバカラのクリスタルが
一般のガラスと違うのは、その成分の違いからくる。
「ガラス」の酸化鉛の成分比が24%以上になると
それは「クリスタル」と呼ばれるが、
現在のバカラの成分比は30%以上。
高い透明度とその典雅な輝きは、
この成分比と他構成物質とのバランスが生み出すのだ。

バカラの5代目経営者、ピエール・A・ゴダール・デマレが言った
「最良の素材、最高の技術、そしてそれを受け継ぐこと」は
現在もバカラの基本理念として受け継がれている。

「時を越えた至上の美」は今、恵比寿の街で人々を魅了している。

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